ココアや茶カテキンに含まれるフラバノールが記憶力低下を改善させるという研究成果

お茶によく含まれているカテキンやココアなどには「フラバノール flavanol」という成分が含まれます。

注)フラボノール flavonol とは別物です。

そしてその「フラバノールに年齢による記憶力低下を劇的に改善させる効果がある」という研究論文が発表されました。これが本当なら認知症に効果が発揮されそうです!

フラバノールが記憶力低下を劇的に改善という研究発表

10月26日(2014年)の英科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス」に掲載された研究論文で「ココアに含まれる生物活性物質が、年齢による記憶力低下を劇的に改善させることを確認した」との発表がされました。

参考:ココアの「フラバノール」で記憶力低下が改善、米研究 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

上のページによるとアメリカのコロンビア大学メディカルセンターなどの研究チームによって次の治験が行われたそうです。

実験では、50歳~69歳の健康な被験者37人に、高用量900ミリグラム、もしくは低用量10ミリグラムのフラバノールを含有するココアを、3か月にわたり毎日飲ませ、海馬の「歯状回(しじょうかい)」と呼ばれる主要部位の血液容量を脳撮像で測定した。歯状回は記憶の形成に関わる部位で、その処理能力は通常、年齢とともに低下する。

その結果、なんと実験開始時に被験者が典型的な60歳代の記憶力を持っていたとすると、3か月後の被験者の記憶力は平均して典型的な30代か40代のものになっていたそうなんです。信じられません!驚きました!

研究はココア・パウダー・メーカーの提供による

ちょっと簡単には信じられない結果ですが、研究に参加したコロンビア大メディカルセンター、神経学のスコット・スモール教授も「ただ、これら初期の研究成果を検証するためには、グループの規模を拡大して実験を重ねる必要がある」と慎重です。

非常に興味深い内容なので、さらに調べてみたところ、この研究は「Mars, Inc.」というココア・パウダーのメーカーによる資金提供で行われている事がわかりました。

「研究成果を検証するためには、グループの規模を拡大して実験を重ねる必要がある」という教授の発言は、資金提供元の Mars社に向けられたメッセージかもしれません。

ココアの成分「フラバノール」で熟年者の記憶力が20~30才若返る | 最新健康ニュースより

今回の試験に使われたココア飲料は Mars社の提供によるもので、同社は研究資金の一部も拠出しています。 Mars社はカカオ豆からフラバノールを抽出する技術の特許を所有しています。 ココアを処理する技術の大部分は、フラバノールも除去してしまいます。

最新健康ニュース | 海外の健康関連ニュース」によると、Mars社の協力による研究結果の中には、ココアが認知症に効果ありという報告のものが他にもありました。ココアがいいという研究発表は、Mars社の主導によって定期的に行われているみたいです。

ココアの中には、これだけの効果があるフラバノールがたくさん含まれているのですから、その効能を世の多くの人たちに知ってもらうべきだという Mars社の考えはモットモですよね。ですから研究機関にたくさんお金を払っているんだと思います。いやあ素晴らしい。

フラバノールとカテキン

フラバノールは、ココア以外にはどんな食べ物に含まれているかというとカテキンだそうです。お茶の宣伝でよく聞くカテキンです。Wikipediaには、次のように書かれていました。

フラバン-3-オール – Wikipedia」より

健康効果
カカオ豆あるいは茶由来のフラバノール類は、動脈の柔軟性を保ち、小血管の血液循環を増加させ、血圧を低下させ、日光皮膚炎を防止すると信じられている。

うーん、文末が微妙です。