この記事、最初はネタのつもりだったんです。そのネタとは「郷ひろみ愛用の舌ブラシ」の紹介でした。ところが調べる程に「これは、ネタではなくて真面目な情報になるな」と思い直して、今に至っています。
調べていて、いちばん驚いたのは舌を歯ブラシでゴシゴシ磨くと口が臭くなるという事実です。その理由と対策、おすすめの道具などをまとめてみました。
舌を歯ブラシでゴシゴシ磨くと口が臭くなる
知らなかったんですけど、歯ブラシで舌まで磨くと口臭の原因になるらしいです。「歯科の情報局 白い歯ねっと」というサイトに「口臭の自己チェック」というページがあったので見ていたら、こんな事が書いてありました。
歯科の情報局 白い歯ねっと「口臭の自己チェック」より
下記に一つでも該当する場合、口臭の原因となりえます。
この中の上から6つめに「舌を歯ブラシでゴシゴシ磨いている」とあります。舌を歯ブラシで磨くと口が臭くなるのか?!でも、なんで歯ブラシで舌を磨いたらいけないんだろう?その理由はこういう事みたいです。
歯科の情報局 白い歯ねっと「口臭の自己チェック」より
舌の表面には舌乳頭と呼ばれる微細な組織がびっしりと存在しています。この舌乳頭は非常にデリケートで、歯ブラシでゴシゴシ磨いたりすると簡単に剥げ落ちてしまいます。ちぎれた舌乳頭の一部は唾液中に浮遊します。唾液は白くにごり、唾液自体が匂いを帯びて来ます。
簡単に言うと「歯ブラシでこすると、舌の表面にある細胞が剥がれてしまいその細胞が死んで腐ったニオイ。それが口臭になる」ということらしいです。
ということは、歯だけを磨いて舌は触らない方がいいわけなの?
口臭予防には、歯磨きよりも舌清掃が数倍効果的
ところが、そうではないようです。上とは違うホームページなんですけど「東京予防歯科研究会」のコンテンツに「口臭を予防する-舌磨き」という記事が見つかりました。その中の「口臭発生源マップ」にある、項目のBを下に引用します。背景が薄い赤で文字に色がついている部分は、私が注目したところです。
東京予防歯科研究会「口臭を予防する-舌磨き」より
B:病的なものとしては深い虫歯、歯周病(歯槽膿漏:シソウノウロウ)、智歯周囲炎(親知らずの歯の周りが腫れる病気)などが上げられますが、生理的なものとして一般に信じられているデンタルプラーク(歯垢:シコウ=歯糞)よりも、舌背上(舌の上の表面)の舌苔(:ゼッタイ=タングプラーク、舌の上の白い苔状のもの)が原因であることが科学的に証明されています。
口臭の90%が口の中から出ています。
その内の約80%は、舌に付く付いたがんこな細菌のかたまり舌苔(:ゼッタイ=タングプラーク)が出す臭い(揮発性硫黄化合物など)です。
もう少し専門的に説明いたしますと。舌体(:ゼッタイ=舌の前方2/3)の舌背上の嫌気性菌が脱落上皮細胞、白血球のような唾液成分、および唾液や食物残渣に含まれるタンパク質に存在するアミノ酸を分解することにより発生します。
また、舌の表面は非常に凸凹しているので、バクテリアはその基底部に侵入して舌苔(:ゼッタイ=タングプラーク)と呼ばれ、アミノ酸の分解過程で舌上の皮膜は揮発性硫黄化合物を形成する。
主な、揮発性硫黄化合物(Volatile Sulfur Compounds:VSC)は硫化水素、メチルメルキャプタン、ジメチルサルファイドである。これはガスクロマトグラフ(気体成分や量を分析する機械)で確認されています。
口臭予防には歯磨きよりも舌清掃が数倍効果的であることが判明しています。歯磨きだけならば:約25%
舌クリーナーだけでも:約75%(舌磨きの方法)
両方の使用で:85%の効果があります。
つまり、こういうことです。「口が臭いのは歯垢(デンタルプラーク)よりも、舌苔(ゼッタイ:舌の上の白い苔状のもの)が原因。だから口臭予防には、歯磨きよりも舌清掃が数倍効果的である」
口臭を防ぐためには積極的に舌を掃除するべきだということ。でも、それを歯ブラシでやってはいけないというし、どうすればいいんでしょう?
郷ひろみも愛用の舌クリーナー
そんな悩みは当然専門家も分かっているわけで、その答えが「タング(舌)クリーナー」と呼ぶものです。
「東京予防歯科研究会」によると、口臭のほとんどは、舌磨きで防げるそうです。また、口臭予防だけでなく、高齢者の味覚機能の回復や肺炎、子どもの慢性中耳炎などにも効果があると報告されています。どうやって使うのかですけど、「東京予防歯科研究会」でも「舌磨きの方法」と題して、磨き方を説明してくれているページがあります。
知らなかったんですけど、郷ひろみも「HEY!HEY!HEY!」とか「おしゃれイズム」で愛用していると紹介していたそうです。下のがその HIROMI GO も愛用しているブレスRX タンクスクレーパーです。
舌クリーナーには「舌ブラシ」タイプと「舌ベラ」タイプの2種類がある
同じ舌を掃除する機能を持つ物にも2種類あって「舌ブラシ」タイプと「舌ベラ」タイプがあります。上のページで紹介しているのは「舌ブラシ」と書いてあるけど「舌ベラ」タイプの間違いですね、多分。
「舌ブラシ」タイプというのは、こういう形状です。
「舌ベラ」タイプは、先ほどのブレスRX タンクスクレーパーのような形で、下のようにベロをこすってキレイにします。
楽天市場での「舌クリーナー」検索結果
Amazonでの「舌クリーナー」検索結果
「胃が悪いと口臭が強くなる」というのはウソ
ちなみに今回、さらにわかった事として、よく言われる「胃が悪いと口臭が強くなる」というのは間違いなんだそうです。食道と胃の境界にあたる「噴門部」は食べ物が通過する時以外、括約筋という筋肉で閉じられていて、胃の中の空気が口まで出てくる事はほとんどないからです。
胃の中の空気が外に出るためには常にゲップをしていなければならないというわけです。
だから、下苔をキレイに掃除するのが口臭予防の最善策なんですが、舌クリーナーとジェルがセットのこんな商品もありました。
ジェルは何のためにあるのかというと、舌の突起の隙間にこびりついた汚れをじゅわっと浮き上がらせて、浮いた状態の汚れを舌クリーナーで掻き出すというもの。ジェルは保湿成分などを配合していて舌苔を取るのはもちろん、その後のベロの潤いを保てるようになっているそうです。
自分にあった、おすすめの道具を探そう!
探すと、本当にたくさんの製品が発売されているので、楽天市場やAmazonでいろいろ探して自分にあったお気に入りを見つけるのがいいと思います。
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